一般的に、高齢者の生活の役に立てることや感謝されることなどが、介護職の魅力として挙げられる。自分の仕事に対して感謝してもらえるという点は、やりがいにもつながりやすく、介護職として働いている人の中にも、このことを介護職の醍醐味だという人は少なくない。

ただし、だからといって介護職全てが、自分の仕事に満足しているのかといえばそうではない。なぜなら、介護職の仕事内容は、人に感謝される仕事であるものの、身体的にも肉体的にもハードな部分があり、給与面がそれに見合っていないという現実があるからだ。

介護職は主に高齢者の生活を支援することを仕事としているが、排泄介助や入浴介助、食事介助などのいわゆる三大介護は、利用者の介護度によって大きな負担となっている。また、認知症や精神疾患を発症している高齢者も増えてきており、一般的な高齢者と比較すると対応が難しい部分もあるそうだ。しかし、介護の仕事に対して支払われる給料は、決して高くはない。むしろ一般的な職業と比較すると低い場合もあるのだ。したがって、どんなに介護の仕事が魅力的であっても、満足感が得られないと感じる人もいるのは仕方のないことかもしれない。ただし、今後は介護職の処遇改善をしなければ、高齢化社会には対応できなくなるだろう。

また、働く側の介護士も、慎重に職場選びをする必要がある。自分の適性を知り、働くうえで優先したいことを整理して、無理なく働ける職場探しをするべきだ。自力でそのような施設を見つけられないときには、転職エージェントを利用するというのもありかもしれない。